経営者の方へ

hearing

 カンパニーブックコンサルティング代表の花村俊広です。

 もはや会社人間は、この世にいません。たった一人を除いては。

 そう、四六時中、会社のことを考えている筋金入りの会社人間は、社長ただ一人なのです。

 だから、一人で頭を抱えるのです。

 例えば、
「どうしたら、社員が思うように動いてくれるのだろうか?」
「どうしたら、社長の指示が徹底されるのだろうか?」
「どうしたら、会社全体のことを考えてくれるのだろうか?」


 あなたも、このようなことでお悩みではありませんか。

 実は、私もあなたと同じような悩みを抱えていました。

 現在は、パートタイマーや契約社員といった雇用形態が多様化していること、終身雇用制が崩れて雇用が流動化していること、さらには情報過多により社員の権利意識が高まっていることなどが相まって、会社と社員との間のトラブルは高い水準で推移しています。厚生労働省によると、平成23年度に全国の労働基準監督署などへ寄せられた相談件数は1,109,454件。4年連続で100万件を超えています。また、最高裁判所によると、平成23年に新たに受け付けた労働関係の裁判は3,170件で、最近10年間でも高い水準にあります。物騒な世の中になったものです。

 このような背景から、不幸にも社員とのトラブルに巻き込まれてしまった社長や、トラブルになる前に対策しておくことを希望される社長のご依頼を受け、法律と照らし合わせながら、どのようにリスクヘッジしていくのか思いをめぐらします。こうして、社内規程を整備するのが私の仕事です。

 ご存じのとおり、社内規程には、労働時間、賃金などの労働条件や、文字どおりルールとして秩序ある職場を維持するための行動基準を定めます。それを守るよう、入社誓約書で約束させています。いわば、社員との契約内容が明確化された重要な存在です。

 その社内規程を整備し終えると、「社員とのコミュニケーションが、うまく取れるようになった」とか、「どのように振る舞ったらいいのかが、わかるようになった」とか、「社員に支払うものと、そうでないものとの区別が明確になった」など、社長は一様に喜ばれるのです。

 しかし、導入後、時が経つにつれ、社長は冒頭の疑問を呈するようになるのです。それは、定めたルールを社員が理解できていなかったり、ルール自体を忘れてしまったりするなどして、社内に浸透していないことが原因でした。

 私も、相次ぐ法改正に対応するため、また、社員が問題行動を起こさないようにと考えて、リスクを減らそうと血眼になっていました。しかし、社内のルールが浸透していなければ、いくらリスクヘッジをしていたとしても、いざという時、役に立ちません。

 このままではまずい。どうやったら浸透するのだろう?

 リスクヘッジも大事ですが、業績アップはもっと大事です。それは、会社が黒字を継続していかなければ社員の雇用を守ることができないからです。社長の双肩には、社員はおろか、その家族の生活まで掛かっているのです。

 それから、社内規程を浸透させる方法をいくつか試すことになります。

 例えば、社内規程の中で年次有給休暇の取り方や遅刻・欠勤時の連絡の仕方など重要な事項を抜き出し、社員が理解しやすい文言に直して冊子にしたりもしました。それをスマホで、外出先でも見られるようにもしました。しかし、目に見えて効果が上がったということはありませんでした。

 これは、社内規程を教育する仕組みができていないことが原因でした。考えてみれば当たり前のことです。社員を雇い入れたら、継続して教育しなければ仕事を覚えることはできません。たとえ同業他社から一定のキャリアを持つ人が転職してきたとしても、覚えることは少なくないはずです。社内規程は、会社独自のルールです。決して隣の会社と同じはずがありません。継続して教育し、できなければ改善するチャンスを与える。仕事を通して育成するという、基本的なことを忘れていたのです。これでは、社長の思いが十分伝わるわけがありません。

 また、社員の意識を調査した時に興味深いことがわかりました。

 驚くことに、社員は自分の仕事をよく理解していないのです。毎日、同じ仕事をしているのに、です。例えば、ベルトコンベアの営業マンは、自分の仕事が誰にでもできる仕事だと思い込んでいました。しかし、実際には、お客さんの要望を聞いて、どの商品を設置すると、どのくらいのスピードが出るのかを、その場で即座に計算して説明しないと売れません。お客さんの要望と予算に、ベルトコンベア設備の能力を加味して積算し、相手に費用対効果が高いと感じてもらう必要があります。ベルトコンベアは100種類以上あるので、組み合わせによって運搬スピードも変わります。ある程度、経験が物言う高度な仕事にもかかわらず、その社員はそのことを理解していませんでした。彼は、何となく仕事ができるようになってしまったからです。

 そこで、仕事を分解し、知識や技術がどのくらい身についているか、また、身につけなければならないかを客観的に理解できる仕組みを導入しました。以後、その社員は自分の仕事に誇りを見いだしたようです。前にも増して一層、仕事をがんばるようになりました。仮に、その社員が自分の仕事に誇りを持てず、職を辞してしまったとしたら、それは社員にとっても会社にとっても大きな損失です。

 これらのことが「働く」ということの本質を再考するきっかけとなりました。万に一つ、社員が問題行動を起こしたときに備えて、リスクヘッジに躍起になっていた自分が恥ずかしくなりました。確かに、不確実な時代は危険を防ぐことが重要です。しかし、会社の将来を見せることが社長の仕事であるとすれば、情報を開示し、透明性を高めなければ社員とがっちり手を組むことはできません。例えば、評価制度を考えてみましょう。評価基準を開示し、評価プロセスが透けて見えなければ、社員との信頼関係を築くことはできません。その手法が、会社を説明する概要なのです。概要がわかれば社員は将来を見渡せるようになります。したがって、自分がどのように行動するかを自ら決められるのです。だから、社長が社員に対して会社の未来を見せることは重要なのです。

 また、大半の社員が、一日の3分の1以上の時間を仕事に費やしています。同じ時間を費やすなら、限りある命を燃やすなら、「誰かの役に立ちたい」「気高く生きたい」という社員の内なる心に気づかせてあげることの方が大事ではないでしょうか。つまり、仕事の達成感、上司や同僚から得られる承認、仕事自体の関心を深めることや仕事を通じて自分の成長を認識できることが、社員自身の満足度を高めることになります。すると、社員が夢中になって働く土台ができます。

 そうなれば、社員が思うように動いてくれるようになりますし、社長の指示が徹底されるようになりますし、会社全体のことを考えてくれるようにもなるでしょう。つまり、冒頭で述べた社長の悩みが解消されるわけです。

 私どもが、ご提案するのは、会社の発展を支える社員の募集・採用と、職業生活の全ステージで仕事を通して育成し、評価をして社員の働きがいを創出し、加えて法的なリスクヘッジもできてしまう『マイカンパニーブック®』という商品です。

 この商品は、どのような人を募集するのか、どのような人を採ってはいけないのか、長く働いてもらうためにはどのような施策を講じなければいけないのか、社員の不満はどこにあるのか、公正で社員から納得を得られる評価をどう作るのか、継続的な教育をどのように行うのか、どの社員を刺激すると社員の底上げができるのか、トラブルが生じた場合に何がリスクになるのかなどを、どなたでも、いつでも再現できるようにパッケージングしました。

 このような、社員にとっての働きがいを創出しようとすることは、誰からも受け入れられるとお感じになるかもしれません。でも、そうではないのです。

 あなたが、『マイカンパニーブック®』を導入しようとした場合に、必ず反発する社員がいます。

 それは、会社から評価されることを好ましく思わない社員です。つまり、自分が低い評価であることを認識している社員です。どの会社にも、必ず、このような社員がいます。仮に社員のレベルの底上げができたとしても、革新的な決定には必ず抵抗したり批判したりする社員がいるものです。したがって、社員の働きがいを創るといっても、すべての社員に歓迎されるわけではありません。

 ですから、この商品を本当に導入してもいいのか、反発する社員を説き伏せてでも良い会社を作りたいというお気持ちが強いのか、ぜひ、もう一度お考えになってみてください。

 私どもは、いつでもお手伝いさせていただきます。

 最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

株式会社カンパニーブックコンサルティング

                                               代表取締役

サイン

お問合せ・ご相談はこちら

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
03-3554-3666

受付時間:9:00~17:00
定休日:土日祝祭日